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2023年6月24日、アーロンはモロッコのタンジェで開催された一晩限りの公演”Jacques Brel Is Alive And Well And Living In Paris Tangier”『ジャック・ブレルは今日もパリタンジェに生きて歌っている』に出演しました。
モロッコのタンジェ?
6月21日になんの事前情報もなく、いきなりアーロンがモロッコのタンジェにいる写真から始まったこの話、いったいどんなイベントなのか調べてみました。





そもそもどんなイベント?
昨年(2022年)のこの記事に、詳しい経緯が紹介されていました。
記事:ロブ・アシュフォードはいかにしてタンジェ劇場で一夜限りの公演を世界で最もホットなチケットにしたか (Town and Country June 23, 2022)
How Rob Ashford Made a One-Night-Only Performance in Tangier the Theater World’s Hottest Ticket
https://www.townandcountrymag.com/leisure/arts-and-culture/a40208007/rob-ashford-tangier-plays/
トニー賞を受賞した振付家・舞台監督のロブ・アシュフォード Rob Ashford とパートナーのケビン・ライアン Kevin Ryan 、そしてイヴ・サンローランゆかりのマジョレル庭園財団の会長で庭園デザイナーのマディソン・コックス Madison Cox の3人が、2015年から毎年夏にモロッコのタンジェで開催している演劇の夕べ。一流の俳優を集めて挑戦的な演目にいどむ一夜限りの公演で、その収益は地元の慈善団体に寄贈されています。
過去には、ケネス・ブラナーの「The Crucible」、ジェシー・バックリーの「After the Dance」、トニー・ゴールドウィンの「A Little Night Music」や「Follies」などが上演されました。
会場はロンドンを起点に国際的に活躍するインテリアデザイナーVeere Grenney氏の所有する「GAZEBO」と呼ばれる邸宅。


衣装はデザイナーのGene Meyer、帽子は老舗帽子職人のStephen Jones、コーディネートは『VOGUE』インターナショナル・エディター・アット・ラージのHamish Bowlesが手掛け、会場のガーデニング、インテリアにも趣向が凝らされて、演劇界のみならずファッション界の重鎮が集うようです。150席のプラチナチケットは3日で売り切れるとか。


なんだかすごいイベントに招かれてますねアーロン。
リハーサル風景
タンジェでのリハーサル風景。例年リハーサルに使われているヴィラ・レオン・ラフィアン(Villa Léon l’Africain ピエール・ベルジェがイヴ・サンローランと住んでいた別荘)でしょうか。

”learning a 20 song show in 5 days in this extraordinary place is”(Jen Tullock) 5日間で20曲仕上げなくてはならないとはハードですね。
こちらは本番の会場でのリハーサル。

公演概要
The 7th edition of the Tangier benefit theatrical production
“Jacques Brel is Alive and Well and living in Paris ”
日時 2023年6月24日(土)
会場 モロッコ タンジェ GAZEBO邸宅

クリエイティブ
- ディレクター Rob Ashford (舞台監督・振付家 トニー賞、オリヴィエ賞、エミー賞最優秀振付賞受賞 モダン・ミリー、エビータ、アナと雪の女王等)
- 音楽 David Chase
キャスト
- Marisa Berenson マリサ・ベレンソン 映画『ベニスに死す』 アシェンバッハ夫人、映画『キャバレー』ナタリー(ユダヤ人の令嬢)。タンジェ在住でこのイベントの常連の大女優。「その完璧な美しさで、生きた伝説となっている希有な人」という記事があった。
- Paula Leggett Chase ポーラ・レゲット・チェイス 『Crazy For You』, 『Damn Yankees!』等のBWオリジナルキャスト、TVドラマでも活躍する俳優・ダンサー
- Austin Colby オースティン・コルビー 『Frozen』 ハンス 北米ツアーオリジナルキャスト
- Darren Criss ダレン・クリス 『glee/グリー』ブレイン・アンダーソン役でお馴染み
- Amber Gray アンバー・グレイ 『Hadestown』 ペルセポネ BWオリジナルキャスト
- Jen Tullock ジェン・タロック 俳優兼脚本家 TV『セヴェランス』デボン役 バックステージの写真をたくさんストーリーに上げてくれた方。
- Aaron Tveit アーロン・トヴェイト 『ムーラン・ルージュ!』クリスチャン BWオリジナルキャスト。トニー賞ミュージカル主演男優賞受賞
本番の夜





作品“Jacques Brel is Alive and Well and living in Paris”について
『ジャック・ブレルは今日もパリに生きて歌っている』
“Jacques Brel is Alive and Well and living in Paris”
タイトルの「ジャック・ブレル」はフランスを代表するシャンソン歌手で、作詞作曲も手がけて「稀代の詩人」と呼ばれた人。このショーはブレルのステージ引退を惜しんで作られ、1968年にオフ・ブロードウェイの劇場で上演されてから、4年以上のロングラン公演となりました。
セリフはほとんど無く、ブレルが作詞作曲した歌を男女の歌手が歌い継ぐ中で、愛、死、人生、そして世界が語られるミュージカルだそうです。当時の世相、水夫や娼婦や戦争や死などが歌のモチーフとなり、生命の色が濃く熱く感じられます。
1960年代のシャンソン版”American Utopia”という感じ?
初期(1幕物)と後期(2幕物)の2つのバージョンがあり、実際に上演されたのはどちらか分かりかねましたが、Ne Me Quitte Pas (If You Go Away)が入っているバージョンのセットリストを置いておきます。
アップされた動画とアルバムを聴き比べて、該当する曲名を見つけましたよ。(違っていたらごめんね)
Act One
- Le Diable (Ça Va)
- If We Only Have Love (Intro)
- Alone
- I Loved
- Jackie
- My Childhood
- Madeleine マドレーヌ 和訳
- Bachelor’s Dance
- Fanette ファネット
寄せては返す波のように、心がすれ違ってしまった女性を想う歌。本当に美しい。全曲聴きたいですね〜。和訳
- Le Moribond/My Last Supper
- The Desperate Ones
- Timid Frieda 内気なフリーダ
このシーンのフリーダはとても内気(timid)には見えません😳。
- The Girls And The Dogs
- Statue
- Sons Of
- Amsterdam
アムステルダムの港、船乗りと娼婦が織りなす猥雑な世界の生命力に飲み込まれながらも孤独を感じさせる水夫の歌。ラストが圧巻。和訳はこちら
Act Two
- The Bulls 牡牛
- Brussels
- Ne Me Quitte Pas (If You Go Away) 行かないで
有名なシャンソン。この歌は大切な人が去って行ってしまう男性の心情を表しているらしい。アーロンはうつむいて肩を落とした後ろ姿のみ。彼の心情を彼女が歌う。和訳はこちら
- Middle Class
- Old Folks
- Funeral Tango
- My Death
- Marieke
- Song For Old Lovers
- Next 次!
このシーンは、新兵が軍の慰安所の前に裸で並ばされ、上官に「次!」と呼ばれて否応なく中に入っていく場面のようです。歌っているのはダレン・クリス?人としての尊厳が踏み躙られたトラウマで愛を育むことができなくなってしまったことに怒り、二度と国家の声の言いなりにはならない、と誓う歌。 和訳

- No Love You’re Not Alone
- Carousel
- If We Only Have Love 愛さえあれば 英語訳
「愛さえあれば 明日は夜が明ける
その朝、私たちの時代の日々が始まるだろう」
と始まるこの歌は、これまでの孤独や悲しみや痛みを癒すような壮麗な歌。



曲名がわからない写真
どの歌のシーンなんでしょう。わかった方は教えてください。
- この2枚は多分同じ曲


2. イントロ当てクイズ…?
3. これはもしかするとFanetteファネットかなー、と思うのですが…

アフターパーティ




IGS @surefineokay